環境計量士(濃度関係)の難易度は?勉強法は?といった疑問に独学合格者が教えます。

記事タイトル下




どうも、実乃です!



年々、環境問題が注目を浴びていますね。地球温暖化はもちろん、最近であれば豊洲市場の地下水で基準値越えの有害物質が検出されたことも話題になりましたよね。

私たちの生活が豊かになるに比例し、こうした環境への影響が懸念される事案が多数起きています。そういった場面で、活躍しているのが今回紹介する「環境計量士」になります。


・仕事の関係で国家資格「環境計量士(濃度)」を取得しなくては…
・資格取得が趣味で、取得目指したいけどどんなの?



という方いらっしゃいませんか??


私も、分析業に従事するにあたり、新卒一年目から

「取れ!!」と上から圧を受けまして… (直接的でなく、遠まわしにじわじわ与えていく圧でしんどかった)

環境計量士って何!?難しいの!?出題範囲広っっ!!!!と混乱状態で右も左も分からない中、独学でなんとか合格いたしました。

その時の体験談と自分なりにもがいた末に良いと思った対策・勉強法を書いていこうと思います。


だいぶボリュームあるので、必要に応じて目次からジャンプしてくださいね。

専門科目、共通科目の詳細と勉強法については長くなりそうなので別記事にしましたので、そちらへどうぞ!

【専門科目】
・環化について


・環濃について




環境計量士(濃度関係)について

割と…いやかなりマイナーな資格なんじゃないですかね…

ざっとどういった資格かを説明していきます!


まず、「環境計量士」の前に大前提として「計量士」について

計量士けいりょうし)とは、経済産業大臣によって登録された国家資格を持つ人たちで企業において計量器の検査、計量管理を主な職務とし、取引や証明などにおいて適正な計量を確保するための資格である。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

つまり、「計量士」というのは主に「計量証明」に携わる経済産業省所管の国家資格なんです。

さらにかなりおおざっぱに言うと、ある対象の状態量 (例えば、長さ, 重さ, 濃度) を計った結果を数値として出して、「これが真実です!」と公に示す業務をするうえで大事な資格になります。
計量に関する業務というと、一番分かりやすい例がまさに「分析業」ではないでしょうか。


かなり限定的な資格のためか…
「国家資格」なのに、今まで同業者以外で存在を知る人に出くわしたことがありません(笑)

その「計量士」という括りの中に

・環境計量士 (濃度関係)

・環境計量士 (騒音・振動関係)

・一般計量士

の3つの資格が含まれております。

その中でも、今回お話しする環境計量士(濃度関係)というのは、その名の通り「濃度」の計量証明に必要となるものです。簡単な例が、工場からの排水や排ガスに含まれる有害物質ですね!
濃度関係の「計量」に携わるのであれば持っていた方が良い資格です。

就職や転職活動においても、分析業務等、「濃度の計量に関わる仕事に従事したい!」という方には有利に働く可能性があります。

受験の流れ

経済産業省のHPにも載ってますが、ここにもおおまかに書いていきますね。
この資格取得方法には、2通りあります。

・国家試験コース


「計量士国家試験」に合格 ⇒ 実務の経験、その他条件に適合 ⇒ 登録・申請


①年1回開催される筆記試験に合格

実務経験1年以上もしくは講習を受ける
または、薬剤師免許など経済産業省が提示する一部の資格を所持している



①と②の条件を満たす人が、計量士登録申請の権利を得られます。

その他条件の詳細は、経済産業省が示すマニュアルをご確認してください!


このルートが一般です。(この後理由を書きますね。)


計量業務に関わりのない方は、実務経験を1年も積む余裕なんてまずないと思うので、講習を受ける必要があります。

講習は、つくばの研修センターで4日間開催されますが、
研修費用が濃度関係だけですと、少なくとも 10万円 掛かることは覚悟しておいてください。

「今は、お財布事情が…」と悩む方は、

「計量士国家試験」の合格には有効期限はありませんので、筆記試験をとりあえず合格し、貯金をして数年後に講習を受けるというのも手です!

講習の日程は、計量研修センターの講習ページ

・資格認定コース

一般計量教習 ⇒ 環境計量特別教習 ⇒ 実務経験2年 + 環境計量特別講習
⇒ 審議会の認定 ⇒ 登録

登録の過程長くないですか… (自分で調べて書きながら驚く)

計量に関わらない一般の方でこのコースを選択するのは難しいと思います。
その理由は、2点。

① 教習期間「一般計量教習」3ヶ月、「環境計量特別教習」濃度関係2ヶ月も要すること。

約5ヶ月も教習に拘束されるので、計量と関係のない本職がある人は平行してというのは厳しいのではないでしょうか。


②「実務経験2年」が必須条件であること。


これも、計量業務に関わりのない人には厳しいです。



このコースは、


本職として計量業務に関わり、資格の必要を迫られている方向けではないかと思います。

詳しくは、経済産業省のマニュアルにて

このことから、多くの方が 1. 国家試験コースを選択することになるのではないでしょうか。

それでは、これから一般に選択される「国家試験コース」について書いていきますね。

日程

国家試験は、学歴・年齢も問われない為誰でも受験できます!
ちょっと興味あるな…という方!ぜひ腕試ししましょう!
おおまかに国家試験 (筆記試験) の日程を書いていきます。

・7月頭~8月頭 : 願書提出期間

私は〆切ギリギリで慌しく郵便局に飛び込んでました…
提出物も様々ありますのでしっかり確認をしたうえで、余裕を持って早めに提出しましょうね!!(笑)

・11月中旬 (試験1ヶ月前) : 受験票送付

・12月中旬 (日曜日) : 国家試験日

平成29年までは、毎年3月開催だったのですが、平成30年から変更となりました。
今後も、変更の可能性はありますが、現状はこのようになっております。

ひとつ注意点として、一般、濃度関係、騒音・振動関係いずれも同日時の日程となっており同時受験はできません!そのため、例えば濃度関係と騒音・振動関係両方取得したいと考えている方は、2年かけて受験することとなります。

会場については、経済産業省HPにて。

合格率

これ気になりますよね…
では、まず直近5年の合格率を。

試験回 環境計量士(濃度) 環境計量士(騒音・振動) 一般計量士
第65回 14.6 % 16.8 % 17.3 %
第66回 15.3 % 16.1 % 15.6 %
第67回 15.2 % 17.1 % 24.5 %
第68回 15.2 % 18.1 % 20.7 %
第69回 18.5 % 17.5 % 23.4 %

一般計量士は、年によって変動がありますが、
環境計量士(濃度関係)は約 15 %、(騒音振動関係)は約 17 % あたりを基本的に維持しています。
理系の国家資格の中では、難易度は高めにあたると思います。

合格ラインについて

合格ラインは、①専門科目 と ② 共通科目 それぞれに設定されます。
①と②の合計点ではなく、①専門科目の合計 と ②共通科目の合計 それぞれが合格ラインを越えて見事合格となります。

つまり、①専門科目で仮に合格ラインに達していても、②共通科目で合格ラインに達していなかったら、その時点で不合格となります。
(ただし、既に環境計量士(濃度)、環境計量士(騒音・振動)、一般計量士いずれかに合格しているという方は②共通科目が免除となりますので、①専門科目のみ合格ラインに達して合格となります。)

この合格ラインは一定ではなく、その年の難易度などを考慮したうえで、経済産業省が試験後に設定するため、年によって異なります
なので、専門科目あまり点数取れなかったなぁ…落ちたかなぁ…と思っていたら、意外にも受かっていたなんてこともある話なんですよ!

では、専門科目と共通科目について書いていきます。

専門科目 共通科目

環境計量士

(濃度)

1.環境計量に関する基礎知識(化学)

2.化学分析概論及び濃度の計量

3.計量関係法規 4.計量管理概論

環境計量士

(騒音・振動)

1.環境計量に関する基礎知識(物理)

2.音響・振動概論並びに音圧レベル及び振動加速度レベルの計量

一般計量士

1.計量に関する基礎知識

2.計量器概論及び質量の計量

専門科目2教科、共通科目2教科となります。
内容に関しては対策の項目で詳しく書きますが、
簡単にまとめると、濃度の専門科目 1. 「化学の知識と法律」、2.「分析方法」について、共通科目3. 「計量法」、4. 「計量管理の考え方」についてとなります。

専門科目 各教科 25 問で合計50 問、1 問 4 点で合計 200 点満点
共通科目も同様に各教科 25 問 で合計 50 問、1 問 4 点で合計200点満点
となっております。
では、近5年の専門科目、共通科目の合格ラインを。

専門科目 共通科目
環境計量士  (濃度) 環境計量士   (騒音・振動) 一般計量士
第65回 100点以上(25/50問) 112点以上(28/50問) 112点以上(28/50問) 120点以上     (30/50問)
第66回 108点以上(27/50問) 104点以上(26/50問) 116点以上(29/50問) 120点以上     (30/50問)
第67回 108点以上(27/50問) 112点以上  (28/50問) 120点以上   (30/50問) 120点以上     (30/50問)
第68回 104点以上   (26/50問) 100点以上  (25/50問) 104点以上   (26/50問) 120点以上     (30/50問)
第69回 112点以上(28/50問) 112点以上(28/50問) 112点以上(28/50問) 120点以上    (30/50問)

専門科目では、環境計量士(濃度関係), (騒音振動) が約 27 問以上一般計量士 が約28 問以上正解がおおよそのボーダーラインとなります。
共通科目は 30 問以上で固定ですね。

そのため、専門科目、共通科目ともに 6 割を取れればほぼ間違いなく合格といってもいいです。

そんなこと言われても、どうやって勉強したらいいんだよ!ってなりますよね…

それでは、次から私が体験した環境計量士(濃度関係) の傾向と対策を体験談を踏まえながら書いていきます! (騒音・振動関係、一般計量士は未経験の為、書いておりません!)

勉強法とオススメの参考書

結論から言いますと、「過去7年以上の過去問をひたすら繰り返し解きましょう」

これは、おそらくどの資格にも通じる勉強法だと思いますが、環境計量士も同様です!

傾向を、問題を解きながら掴み、自分が苦手とする分野を把握して重点的に勉強する。これが、やっぱり一番の近道です。

特に、専門科目 1. 環境計量に関する基礎知識(化学) は、化学全般の知識が必要でただ闇雲に勉強しても範囲が広すぎて混乱します。

使用していた問題集

そこで、私も使用していたオススメの問題集がこちら。

2019年版 環境計量士試験[濃度・共通]攻略問題集 [ 三好 康彦 ]
by カエレバ

この問題集の良い所は、何といっても1冊で7年分の過去問が網羅されていること

そして、それらを分野別にまとめて掲載しているところです。

過去問自体は経済産業省のHPで見られるのですが、その7年分を、そもそも傾向を掴んでいない初めの段階で分野別に分けるのって酷な作業なんですよね…
それが、たった 4,000 円程度で 1 冊に分かりやすくまとめられています。

かつ、解説付き!!(大事)

お得すぎます…もちろん辞典?ってくらいかなり分厚いです。
私は、主にこれを繰り返し解き続けてました。
(このシリーズ2019年版が最新で出ていたので、こちらを載せましたが
私は2017年版を使用しました。)

ただ1つだけ、良くない点が解説が問題によって簡潔なところですね。
その式は一体どこから現れた!?ということもありました。

なので、この1冊をメインにして、他にも補助で書籍を買うことをオススメします。(ある程度化学をやっていて理解できる人は問題ありません。)
科目別詳細の記事で、補助的に使用した書籍もご紹介します!

受験体験談

では、ここからは、つらつらと体験記を書いてきます。

受験勉強スタート

入社して1年目。まず取れと言われた資格の1つが「環境計量士(濃度関係)」
私は、化学系の学部・学科出身だったので、それなりに化学はやってきて有利ではあったのですが、解いていて思ったのは

「ほとんど忘れている。」



なので、かなり焦ってました。
私は、その年に別の資格 (また記事にします) も受けていまして、その試験が終わったのが11月。それ以前は、数問解いた程度で何も手をつけていない…。


…あ、このペースやばいぞ。

と、この問題集の問題数を見ながら思いまして、そこから5ヶ月間 (当時は、試験日が3月上旬) 
平日は、帰宅後 4 時間程度、休日は 12 時間以上 のペースでひたすら詰め込んでました。もう詰めに詰め込みました (笑)

その期間に、好きなアーティストのライブに行ったんですけど、物販に並んでいる時もひたすら暗記してました。(一緒に行った友達にもご迷惑をおかけしました…。一緒に勉強してくれてありがとう!!)


皆さんには、1年前からこつこつ問題集を進めていくことをオススメします!

目標の設定と勉強配分

勉強するうえで、目標の設定は、本当に大切です。

1日だけでなく、1週間後、1ヵ月後、と先を見据えた目標を立てると、モチベーションが持続しやすいので、ぜひやってみてください。

人それぞれですが、個人的には1日何問解く!といったように範囲を決めて目標を掲げた方が捗ってました。

私は、専門科目, 共通科目 最低 3 周すると決めていたので、そこから逆算して目標設定していました。
ただ、難易度的には範囲が広い分、確実に専門科目の方が難しいので、始めの3ヶ月間は専門科目しか手をつけていません。

試験日2ヶ月前くらいから、共通科目をスタート
1ヶ月間くらいは、共通科目に重点を置いてひたすら解く。だいたい共通科目 2周ぐらいしたところで、同時進行で専門科目をまた1から少しずつ解き始める。

…という流れでしたね。めちゃくちゃ必死です (笑)

あと、1教科の試験時間が 70 分と設定されていまして…「時間内に解けるか」が不安だったんですよね。特に、専門科目の1つ目 (環濃)。
なので、あらかじめ日本測定分析協会から出ている解説付きの去年1年分の過去問 (2017年版のオーム社の攻略問題集に含まれていなかった) を購入しまして、2週間前くらいに模擬試験をしました。

環境計量士国家試験問題の正解と解説(第42回)
by カエレバ

※現在は、「環境計量士国家試験問題正解と解説 第43回 (第 67 回)」以前の書籍販売が書店で取り扱いをしていないそうなので、紙媒体で、どうしても欲しい方は 日本測定分析協会 へ。
さらに、今では日本測定分析協会では、e-ラーニング (電子ブック) が出ているようですので、インターネットでやりたいよ!という方は こちら へ。



私は、計算解くのは速い方ではないので。



こんな感じで、なんとか滑り込みました…。スライディングです。



本当に、こつこつと早い段階から進めるの大事です!!!!

大学で化学を専攻していない方へ

化学なんてやってきてないよ!
高校までの知識しかないよ…


という方もいますよね。まず、お伝えしたいのが、高校の基礎科学の知識大事です。受験して強く思ったことですね。

基礎って大事!!


実は、私も何度も高校の時の教科書を引っ張ってきました。


大学で扱わない、高校の化学の知識も頻繁に問われます。


なので、高校までで得た化学の知識は大事にしてください。
7年分の過去問を解き始めて、そこから分からないところは原点に立ち返って学んでいくという作業をオススメします。

そんな時に、

宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学/船登惟希【合計3000円以上で送料無料】
by カエレバ


この宇宙一わかりやすいシリーズが、図もあって良いです。
他にも、無機化学, 有機化学もありますので、自分にあったものを選択できますよ。
化学初心者は、その分多くの勉強時間が必要になるのは覚悟しましょう…。

宇宙一わかりやすい高校化学 無機化学/船登惟希【1000円以上送料無料】
by カエレバ
宇宙一わかりやすい高校化学(有機化学) [ 船登惟希 ]
by カエレバ

まとめ

・環境計量士は、15~17%の合格率で、理系分野でも難しい部類の資格。
・1番大事なのは、過去7年分以上をひたすら解くこと。
・傾向を掴み、弱点を見つけて重点的に学習すること。
・早い段階から始めること。
・高校の基礎科学は大事。悩んだら基礎に立ち返る。

人それぞれ良い勉強法があると思いますが、その方法を見つける手助けになれれば嬉しいです。

専門科目の詳しい傾向と対策はこちら。

・環化の傾向と対策まとめ



・環濃の傾向と対策まとめ

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